花粉が飛ぶ季節になってきましたね。1回のくしゃみで100kcalくらい消費してくれないかな…と思う日々です。
さて、今回はIT導入補助金の採択率アップのためにできることをご紹介していきます。理由とか要らないからポイントだけ先に知りたいというせっかちさんのために、先に挙げておきますね。
ではここからは、ゆっくり読んで下さる皆様の為に詳細解説していきます。
IT導入補助金の採択率アップのためにできること
1. 「事業内容」で必要性をアピール
IT導入補助金を申請したことのある方は「あ~あそこね」となるかと思います。IT導入補助金はほとんど選択式の設問となっている中、「事業内容」だけが作文必須の箇所となっています。255字の限られた文字数の中で、下記ポイントをわかりやすく記載しなければなりません。審査員への自己紹介パートとなるので、結構重要です。
ここでアピールする必要性というのは、「課題解決のためにこのツールが必要である」「課題が解決出来たら世のため人のためにもなる」の2つがあります。前者はわかりやすいかと思いますが、後者については補助金申請時の文章作成3つのコツという記事で具体例を交えながらご説明しております。
文章の構成イメージはこちらです。
簡単なプロフィール(業種・顧客・こだわりや強み)
↓
今抱えている課題が、ツール導入によってどう解決されるか
↓
課題解決により生まれるメリットをどう活かすのか(上記の「世のため人のため~」の部分です)
この内容を255字以内にまとめます。審査をするのは自社や業界の事を全く知らない方の可能性が高いため、学生が初見で理解できるくらいに、業界用語等は使わずまとめる必要があります。第3者に最終確認してもらうのも良いと思います。
2. 選択肢はポジティブに
これについては想像できるかと思うのですが、やる気のない人にお金は出せないですよね、という事です。もちろん嘘はご法度なので、なんでも一番印象の良さそうな選択肢を選べばよいというわけでは無く、「そういう捉え方もできる」範囲で選んでいきましょう。
3. 一連の整合性は大丈夫?
「事業内容」ではじめましての自己紹介をして、各設問で自社の状況について詳しく伝え、計画数値で現実的に考えられているかを審査されていくのですが、伝えたいことはぶれていませんか?
“人材不足”を課題として挙げていたのに弱みで“人材不足”を選んでいなかったり、ツール導入に期待する効果として“業務効率の向上”を選択したのに計画数値では労働時間が増えていたりしていないですか?
各設問に対して単体で考えて選択肢を選んでいると意外と大なり小なりぶれてしまうんですよね。おすすめとしては、「事業内容」を作成するときに全体の流れも一緒に固めてしまう事です。また「強み」「弱み」「期待効果」等、自由記述を選べる設問もあるので、そこで選択肢のみでは伝わりづらい部分を補足していきましょう。
4. 加点項目を押さえる
事務局が公表している加点項目は下記のものがあります。(申請枠によっては必須のものや対象外のものもあります)
・地域未来投資促進法の地域経済牽引事業計画
・地域未来牽引企業
・賃上げの事業計画の策定、従業員への表明、事業計画の達成
・SECURITY ACTIONの二つ星宣言
・「みらデジ経営チェック」の実施
・国の推進するセキュリティサービスを選定している
・健康経営優良法人
・事業継続力強化計画の認定を取得している
・介護職員等特定処遇改善加算
・くるみん・えるぼし認定
・インボイス対応ツールであること
・クラウドを利用したツールであること
最後の2つに関しては導入したいツールによるものですが、その他については可能なものもあるのではないでしょうか。加点0でも採択されることはもちろんあるのですが、採択率アップのために可能なものはできる限り押さえておきましょう。
【番外編】これ気をつけて!
先程までとは逆に、これをしてしまうと1発アウト(かも、も含みます)なことを最後に挙げておきます。
・単純な入力ミス
当たり前ですが、設立年月日や決算月等もちゃんと見られています
・履歴事項全部証明書、納税証明書の表記と入力内容が違う
1丁目1-25 → 1-1-25や、‘大字‘等の表記は提出書類と一致させましょう
※履歴事項全部証明書と納税証明書間で表記が異なる場合は、どちらかと一致させましょう
・賃金引上げ宣言の従業員署名欄に代表者名
賃金引上げ対象者を入力しましょう。
念のため、補助金事務局に、本人にここ数年の賃金状況をヒアリングされても問題ないようにしておくのが無難かと思います。
以上、IT導入補助金採択率アップのためにできることをご紹介いたしました。話の筋道をしっかり定めて、加点項目を押さえる。テクニックというよりは基本に忠実にという感じですが、気を付けていないと意外と抜けてしまう所でもありますよね。IT導入補助金は年度内での再チャレンジ可能な補助金なので、初申請の方も再申請の方も、ご参考いただけると幸いです。