IT導入補助金の支援事業者としての覚書き

2021年5月24日更新

2021年度もIT導入補助金支援事業者として採択頂きました。昨年からの一連の登録から実績報告までの過程を簡単に記録しました。

支援事業者登録について

申請の内容は、会社の基本情報、事業内容の申請、履歴事項全部証明書(登記簿謄本)の提出、納税証明書の提出、法人番号の申請程度で、登録申請自体はそこまで難しくないです。
何を基準に審査しているのかは不明で、実際審査に落ちてしまう企業も少なくないようです。
ただ、補助金を使って高額なITシステムを導入できることは、お客様にとってもメリットが大きいので、これからIT導入補助金の支援事業者として、ツールの販売を行おうと考えている企業様は、是非チャレンジしてみてください。

ITツール登録について

IT導入補助金は、あらかじめ登録しているツールのみ販売が可能になります。
逆に言うと、事前登録していないサービスやツールは一切販売が出来ません。思いつくものは事前に販売ツールとして登録申請してみるのがおすすめです。
こちらも事務局の基準で登録されない場合もありますのでご注意ください。
登録するツールに対しての申請内容をセルフオーダーシステムを例に簡単に挙げてみます。
※当社のツールの場合です。

ソフトウェア本体

  • ツール基本情報
    (ツール名・開発社・機能説明など)
  • 価格
    (本体価格、月額費用:最小価格~標準価格の幅を持たせられます)
  • 導入までの工程、日数
  • 導入開始日、実績
  • プロセス(IT導入補助金の定めた機能カテゴリー)の選択
  • 加点項目(インボイス制度・クラウド化・非対面化)の選択
    ※申請類型によっては必須条件。
    ※年度により変更有り
  • 各機能、価格についての資料添付

初期設定設置費用

  • 実施内容
  • 価格(最小価格~標準価格)
  • 価格の内訳(何をするのか:ソフトウェア設定作業、各種機器との連携作業、管理者トレーニング…等)
  • 資料添付

保守・サポート

  • 実施内容
  • 価格(最小価格~標準価格)
  • 価格の内訳(何をするのか:電話でのサポート、時間外サポート…等)
  • 資料添付

※月額費用(ライセンス費、レンタル費など)は12か月分を上限として申請可能です。

ツール登録時の注意点

ソフトウェア本体の中に初期設定費や初期設置の工事費を含んでしまうと、実績報告の際に請求書の記載内容や契約書と整合性を取る際に困ることがあるので、工事費などはしっかり分けて登録しましょう。

上記の他ハードウェアレンタル(iPad)の登録もありますが、ハードウェアレンタルは特別枠(C、D類型)のみ申請可能なツールとなります。
特別枠や類型については別の記事で紹介します。

実績報告について

実績報告に必要な書類は下記になります。

  • 請求書
  • 納品書
  • 実際の支払いがわかる明細や画面
  • (ハードウェアレンタルがある場合はレンタル契約書とそれにかかわる書類)

実績報告時は申請時と同じ項目名、同じ請求金額で報告するのが一番スムーズです。
金額が申請時と変更があった場合は、その理由を細かく報告時に記載する必要があります。また報告申請ページのシステムでは、事務局に指定された箇所しか修正できない仕組みになっています。

例えば実績報告が訂正で返ってきた際、事務局から指定された以外の箇所に何らかの不備を見つけたとします。事務局の指定箇所以外は触れないので、まずは指定箇所を修正し報告を再提出、事務局の再審査を経た後、おそらく再度訂正依頼が来るのでもう片方の修正をし、再び事務局審査を待つ。という大変手間のかかる作業の繰り返しになります。

申請時と報告時で支払い金額の変更があった場合は、変更があった理由を合わせて報告が必要です。また、その金額の変更による事業計画値(申請時に提出した労働生産性や社員の賃金アップも目標値等)に対する変更の有無、有る場合は数値の見直しが必要になります。

2年目以降の継続申請

IT導入補助金の支援事業者を2年目以降も継続して行いたい場合は、1年目の終了後に継続するか否かの判断期間が設けられます。
継続する意思表示を管理画面から行えば、初回の申請時から情報を移行してくれるため、申請作業がスムーズに終わります。

また履歴事項全部証明書や納税証明書も前回提出のものが引き継げるため、新たに取得する必要はありません(今後変更がある可能性はあります)。

但し、申請の基準が下がる訳ではなく、新規登録申請の事業者と同列の扱いで審査が実施されるようです。

以上、内容は順次更新していきますのでひとまずこの辺りで。

藤井 祐介

1981年広島生まれ。自動車メーカーから2010年に独立し、スマートフォン(当時はケータイ)を主軸に置いたWEBマーケティング、WEBデザインを行い、これまで400社以上の相談に耳を傾けてきた。常に経営者によりそい、”ちょっと先のWEBマーケティング”を提案する事を考えながら、日々進化するインターネット業界の勉強を行う。
ちなみに、東京リベンジャーズは”千冬”推し。

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